ミネラルウォーター

ウォーターサーバーの申込後、研究室がオアシスに

私はとある大学の教授です。
生きものの生態行動学を研究しており、私の部屋にはその道を目指す大学生や大学院生が、たくさん出入りをしています。
生態行動学という分野は、実際に生きものを観察しながら学ぶことで次の研究につながるため、部屋では淡水魚を飼育中です。
ナマズやドジョウなど川の底に暮らす種類、フナやオイカワなど遊泳する種類に分けて、2つの水槽で飼育しています。
ある時、学生の1人が私に質問をしてきました。
現在、飼育する際の水は水道水を1日汲み置きしておいたものを使っていますが、淡水魚はもともと川の天然水の中で生きているものです。
それならば、水道水での飼育と天然水での飼育では、かなりの違いが出るのではと言う内容でした。
私自身もその答えは解りません。
ですから、いっしょに実証してみようと言う話になりました。
しかし、大学の近くに水を汲みに行くことができる川はなく、手軽に天然水を手に入れることができません。
その時に同じ分野の准教授が、ウォーターサーバーの申込を提案してくれました。
タンクに入っている中の水は、ナチュラルウォーターです。
そして、ウォーターサーバーの代金は、研究費用の一部として申請できるというのです。
それならば、すぐに申込しようと言うことになり、業者に連絡しました。
研究室の中にウォーターサーバーを設置し、業者のスタッフから使い方を詳しくお聞きしました。
密閉されたタンクの中に水が入っているため、細菌やウィルスに感染する可能性はほとんどありません。
また、天然の湧き水であるため、淡水魚たちもさぞかし生き生きとするだろうと予測できました。
さて、実証実験に入る前に、まずは人間の舌で、水道水との違いを確かめることにしました。
参加したのは大学院生5名と教授2名、助手3名の合計10名です。
水道水とウォーターサーバーの水を紙コップに注ぎ、名称は示さずAとBに分けて置いておきました。
その結果、10名中8名が天然水が美味しいと感じたという答え。
もちろん、私もそう感じました。
そして、本題の実証実験に移りました。
淡水魚の水槽も同様にAとBに分けて、汲み置きした水道水、タンクの中から出した天然水を注ぎました。
すると、その違いは歴然としていました。
水道水の方の魚たちはいつものようにゆったりとした動きだったのですが、天然水の方は魚たちが水の中でソワソワしています。
水の中に溶けている天然成分を口先で突き食べているようです。
人間もそうですが、魚たちにもミネラル成分は有益な栄養素なのです。
その様子を学生たちと観察し、子どもの時代に戻ったように実験が楽しくなってきました。
翌日からは他の学生たちもいっぱい集まってきて、サーバーの水を飲みながら水槽の魚を観察し、いろんな考察を話し合っています。
実験の結果は、まだこれからの経過を見てのお楽しみとなりますが、ウォーターサーバーを囲んだ学生たちを見ていると、私の研究室の中にオアシスができたように思えます。
やはり人間は水のある場所に集まるのだなと納得。
古来から川沿いに文明が発達してきたように、現代の水に関する研究は、水を中心に人が取り巻く環境が必要だと実感しました。

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